重ねる涙の先で仕合せは紡ぐ。

次の日の休みは、巡と緑丘公園へ行って過ごした。

わたしはいつものベンチに座り、空を見上げる。

巡は、その辺に咲いてるタンポポや空を飛ぶ燕の写真を撮っていた。

そして、側でシャッター音が聞こえ、ふと振り返ってみると、巡がわたしに向けてシャッターを切っていた。

「ちょっと、勝手に撮らないでよ〜。」
「いいじゃん、絵になってたから撮りたくなった。」

そう言い、巡は今撮った写真の画面を見せてくれる。

「わぁ、こんな風に写ってたんだ。」

その写真は、ベンチに座り空を見上げるわたしを斜め後ろから撮ったものだった。

「巡って、センスいいよね。いいなぁ、そんなに才能がたくさんあって。」

わたしがそう言うと、「花恋は、俺を惚れさせた才能あるじゃん。俺は、こんなに人を好きになったことがないからな。」と言う巡。

「それって、才能っていうの?」
「まぁ、魅力かな?お前、自分が思ってるより魅力的だぞ。」
「今日は随分、褒めてくれるね。」
「思ってること言っただけだ。」

巡はそう言うと、再び写真を撮りに山を下りて行った。

わたしは穏やかな気持ちで空を見上げ、飛び交う2羽の燕を眺めていた。

よく見掛ける2羽の燕。
わたしもあの燕たちのようにこれからも巡と一緒に気儘に生きていきたいなぁ。

そう思いながら、わたしは自分の未来を願えるようになっていた。

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