重ねる涙の先で仕合せは紡ぐ。
「絶対帰って来てくれる?ichiって人に引き留められても、絶対に帰って来る?」
「当たり前だろ。絶対帰って来る。」
「東京に行ってる間、浮気したらダメだよ?」
「するわけねーだろ。俺には花恋がいるんだから。」
わたしはそう言うと、一度巡から離れ、巡を真っ直ぐに見つめた。
「、、、いいよ。わたし、待ってる。」
「本当にいいのか?」
「だって、巡は必要とされてるんでしょ?帰って来てくれるんなら、、、許す。」
わたしの言葉に巡は切なげに微笑むと、「無理させてごめん。」と言い、わたしをギュッと抱きしめた。
わたしは巡に抱きしめられ、我慢してた涙が一気に溢れ出した。
本当は寂しい、行ってほしくない。
でも、わたしの我儘で巡の仕事の邪魔をするのは違う気がした。
巡はその日、わたしの好きなピザを注文してくれ、それからいつもならわたしが食後に1人で寝ている間に巡は仕事をしているところだが、今日は一緒に布団に入り、わたしに寄り添っていてくれた。
次の日、巡はichi側に連絡をし、LIVEのみ出演するという約束で仕事を受けた。
巡が東京へ行ってしまうのは、2週間後。
それまで、わたしは毎日巡の家に寝泊まりし、少しでも一緒に居る時間を増やした。
そして、1ヵ月分の寂しさを埋めるようにわたしは巡に抱かれた。
深く深く、そして激しくわたしたちはお互いを求め合った。