重ねる涙の先で仕合せは紡ぐ。
そして、巡が東京に行ってから1ヵ月が経った。
予定では、2日後に帰って来る予定になっている。
あと2日の我慢、あと2日の我慢。
そう、自分に言い聞かせた。
その日、昼間は天気が良く、わたしはいつものように出勤前に緑丘公園の山の上のベンチに座り、空を見上げていた。
太陽の光で目が眩む。
わたしは出勤15分前になると、ベンチから立ち上がり職場へと目指した。
そんな出勤日の帰り、昼間はあんなに晴れていたのに、帰りは土砂降りだった。
もちろん、わたしは傘など持っていない。
わたしは「あ、雨だ。」くらいにしか思わず、びしょ濡れになりながら歩いて家路についた。
そして、緑丘公園に差し掛かったとき、何気に公園の方を向いた。
すると、山の上のベンチに白く長いものが見えたのだ。
え?何あれ。
わたしは緑丘公園に立ち寄り、山を上ってみた。
わたしが見えていた白く長いものは、ベンチに掛けられていたビニール傘だった。
何でこんなとこにビニール傘が?
わたしはこんなところにビニール傘を置く人を1人しか知らない。
もしかして、、、!
そう思い、わたしはビニール傘を片手に走り出した。