君との恋は面倒すぎる
「おはよう!紗月!薫くん!」


 蒼空くんと手を離し、蒼空くんは薫くんの隣、私は紗月の隣を歩く。


「日和はいつから、向こうに行くの?」

「入学式が向こう四月七日とかだから四月一日には行くかな。色々周りも見ておきたいし、荷解きもしていきたいし」

「そっか、行く前にうちのお母さんが、ぜひ遊びに来てって言ってたよ」

「行くに決まってるじゃん!紗月のお母さんも大好き」


 そう話しながら学校に向かっていく。

 もうこんな風に四人で学校に行くこと無いんだな。

 何もかもが最後に思えて泣きたくなってくる。

 薫くんは相変わらず蒼空くんに絡んでいて、蒼空くんは肩を押しながらなにか言っている。これからもずっと変わらない二人が微笑ましい。

 前の二人を見ながら涙ぐんでいる私を見て、紗月が何かを察したように、私の肩に手を置く。


「日和、みんなここで日和の事待ってるからね。二年間、頑張んなね」


 紗月の言葉に、うんと首を縦に振って頷く。

 前を歩く蒼空くんの裾を軽く掴んで引っ張ると、少し立ち止まって、私の方に顔を寄せ耳を傾けてくれる。


「今日、式終わったら二人で学校の思い出めぐりしませんか!」


 思い切って誘ってみると、蒼空くんはふと笑ってOKと手でサインして薫くんとの会話に戻っていく。

 何今の、可愛いんだけど。

 うちの彼氏が格好良くて可愛くて尊いが止まらない。
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