君との恋は面倒すぎる
色々考えている内に私も席を立って移動する順番まで来ていて、周りと同じように並ぶ。

この呼ばれるまでの間かなりそわそわしてしまう。

深呼吸して落ち着かせる。

何人かが呼ばれた後、自分が名前を呼ばれる順番になった。


『七瀬 日和』


マイクを通して丁寧に自分の名前が呼ばれ体育館中に響き渡る。


「はい」


返事をして校長先生の前に立つと、教頭先生から卒業証書を受取りそのまま渡してくる。


「おめでとう」

「ありがとうございます」


両手で受け取るとそのまま降壇して無意識に蒼空くんの方を見た。

するとふと目が合って少しだけ微笑んでくれた。

その優しい笑顔大好きだな。

私も笑い返して自分の席に戻っていく。
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