この恋、延長可能ですか?

……あ、小林課長だ。

昼食を終えて、偶然見つけたのは小林課長だった。どこかへ出かけるのか、それとも帰社したばかりなのか、小林課長はすれ違いざま、「おつかれ」と微笑んでくれるので「お、おつかれさま、です!」しどろもどろに頭を下げた。


「眼鏡、ずれてるよ」


すれ違うだけだと思い込んでいれば、まさか、会話が連結する事態に陥り、頬の熱が一気に上昇する。


「え、と、えと…」

「志麻って割りとおっちょこちょいだな?」


ずれた眼鏡をかけ直すうちに「はは、可愛いね」と嬉しい言葉をプラスされて、さらに「じゃあ、また」と言って、颯爽と廊下を歩いた。

課長に、可愛いって言われた……!!!

書類をぎゅっと抱きしめて小林課長の後ろ姿を見送った。彼が歩いたあとには花びらが見えた。完全に幻覚である。
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