Dearest 1st 〜Dream〜
「違う男って……」
「知らない人だったよ。
すごく親しそうに腕組んで歩いてたけど。」
「えー!!それマジかよ!?」
壱が目をパチパチさせながらそう騒ぐ。
「………」
俺もまた、その事実に驚きを隠せなかった。
そういえば、ここの所チカから連絡が途絶えている。
俺から連絡する事はゼロに近い為、チカの連絡で今まで繋がっていたようなもんだった。
でも自分なりに距離を置いている今、チカは──…
「純と比べてるんじゃない?
他の男と遊んでさ。
そうやって純を客観的に見つめているのかも…」
吾郎がそう言うと、マリアも頷いた。
「…何かよく分からないけどさ。
また純から聞いてみたら?」
「……うん……」
胸に、錘が重く乗る──…。