Dearest 1st 〜Dream〜
「……彩……
答えはもう分かってるからさ──…
一つだけ……
俺の言うこと聞いてくれる──……?」
「……な…に…?」
そう尋ねる彩を、またギュッと抱き締める。
終わりにしたくない、と強く願う。
だけど……。
「彩……
俺の事、ちょっとでも好きやった?」
───最後だけでいい。
「……うん……」
「──…じゃあ……
俺のこと、ちょっとでも好きなら───……
──俺に
“嫌い”って言って」
最後くらい
俺で困ってよ。
こんなめちゃくちゃな事言う俺に
呆れて
溜め息をついて
その顔を歪めて
『嫌い』
って呟いて。
そしたら少しでも
君の心に
俺は
存在出来るだろうか?