Dearest 1st 〜Dream〜





「───…あたしは…




純が優しい事も十分理解してるよ……?




責任感も強いし、だからこそ“堕ろせ”って言わない事も──…





だけど───……

純はそれでいいの……?



音楽も自分も気持ちも全部犠牲にして……」






「……何言っ……」






「間違えられて“責任取る為に産んでくれ”って言われるチカの……




───女の気持ちを考えてみただけ……」






「────……」






「……果たしてそれが幸せって言えるのか………




あたしにも……

分からない………」






マリアは悲しそうな表情で背を向けた。






「…………」






残された部屋に壱と二人になると、俺は──…。






「……純……」






「……なぁ……壱……




……俺……



どうしたら……っ




いいんやろうな───…~~~~………っ」







“罪を償う為に”





“責任と大罪”





“背徳”





“幸せの意味”





“犠牲にするモノ”





“芽生えた命”





“逃げたい現実”





“逃げられない未来”





“最愛なる人”























逢いたい?





分からない





逢いたい?





分からない






逢いたい




逢いたい





逢いたい






逢いたい────……






ぐちゃぐちゃに混ざり合う気持ちが噴き出した瞬間








「───────!




ゲホッゲホゲホッ!!!!!!ふ───~~~~ゲホッゲホッ─……!!」






「────…純!?!?」




< 337 / 402 >

この作品をシェア

pagetop