Dearest 1st 〜Dream〜
そんな彩を見つめていると──…
月明かりと街灯の下。
二つの光が彩を照らし、
俺はそこで初めて彩の異変に気がついた。
「……ってあれ?
彩も怪我してるやん?」
「……え?」
俺は手首を指さした。
それはついさっき新しく出来た傷とは違う。
どうみても深過ぎる切り傷。
「……これは……」
彩は急に声がか細くなり、傷が見えないようにキュッと制服の袖を伸ばした。
──その仕草に、俺の胸に違和感が訪れる。
そしてさらに……
「──?
何かよう見たら顔も腫れてないか?」
明らかに何日か過ぎて、青く腫れている顔面。
……内出血だろうか…?
「…………」
彩は俯いて視線を外す…。
──カタカタと再び全身を震わしながら。
「……何かあったん?」
俺は噛み締めるようにゆっくりと声を掛けた。
「………」
けれど彩は……
全く無言のまま、何かに怯えるように震えていた。