レンアイゴッコ(仮)
人気店らしきそのお店は、運良く二人掛けのテーブルだけ空いていた。七輪で楽しめるスタイルの焼肉らしく、テンションがあがった。

「ねえ、壷漬けカルビだって!これは食べるしかないよね」

「俺ネギタン塩食べたい」

「琥珀、ネギタン塩好きそう」

「どういう意味?」

「タン塩が似合うってこと。逆に嫌いな部位ある?」

「マルチョウとか、ミノとか、ホルモン系。美味いけど、飲み込むタイミングが分からん」

確かに東雲の性格上、ずっと噛んでいそうだ。

「今だ!って時に飲み込んじゃえば良いんだよ」

「じゃあ、ホルモンも食べてみる」

「うん!マルチョウにしよう」

いくつか頼むと、ビールで乾杯した。

私はマルチョウ担当で、東雲はタン塩を焼いてくれた。
いい感じに焼けたホルモンを東雲に取り分け、同じタイミングで口に運び、同じ量咀嚼して、“今!”の合図を送って飲み込んだ。

「うわー……いけた」

「ね。一緒に焼肉来た時はホルモン食べよ」

「うん」

嬉しそうだ。東雲が嬉しそうだと私も嬉しい。久しぶりの焼肉はお酒も進む。ビールのあとはレモンサワー。レモンサワーのあとは杏露サワーを二杯飲んだ。東雲も同じくらい飲んでいた。
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