異世界から本物の聖女が召喚されたので、聖女見習いの幼女は不要のようです。 追放先でもふもふとパパに溺愛されているので、今更聖女になんてなりません!
だからこそ、父親が息子に謝罪をしたのが信じられなかったのだろう。
ジュロドは呆然と、父親を見上げた。
「カイブルに怒りを抱くのは、お門違いだ」
「あいつが裏切ったのは、事実じゃないですか……!」
「表向きは、そうだが。彼は自身がどのような立場に置かれていたとしても、公爵家に尽くしている」
「心の中でそう思っているだけでは、なんの意味もありません……!」
「表現されているものだけが、全てだと思うな」
冷静さを欠いている息子と、淡々と言い聞かせる父親。
どちらが有利なのかは明白だ。
何を言っても全否定されるジュロドの瞳には、だんだんと涙が滲む。
(このままじゃ、おにいしゃまがかわいそう……)
自分の味方になってくれると思っていたジェナロが、カイブルの肩を持つような雰囲気を醸し出しているから、兄は悔しさを隠しきれないのだろう。
そう勘違いをしたロルティは、自身を抱きしめる父親をか細い声で呼ぶ。
「パパ……」
「ああ。もう少し、待っていろ。すぐに終わる」
父親の肩に乗っていたロルティが彼に駆け寄りたい気持ちでいっぱいになり、地面に下ろしてくれないかと願い出ようとすれば。
ジェナロは愛娘の頭部を優しく撫でると、やっと本題に入った。
ジュロドは呆然と、父親を見上げた。
「カイブルに怒りを抱くのは、お門違いだ」
「あいつが裏切ったのは、事実じゃないですか……!」
「表向きは、そうだが。彼は自身がどのような立場に置かれていたとしても、公爵家に尽くしている」
「心の中でそう思っているだけでは、なんの意味もありません……!」
「表現されているものだけが、全てだと思うな」
冷静さを欠いている息子と、淡々と言い聞かせる父親。
どちらが有利なのかは明白だ。
何を言っても全否定されるジュロドの瞳には、だんだんと涙が滲む。
(このままじゃ、おにいしゃまがかわいそう……)
自分の味方になってくれると思っていたジェナロが、カイブルの肩を持つような雰囲気を醸し出しているから、兄は悔しさを隠しきれないのだろう。
そう勘違いをしたロルティは、自身を抱きしめる父親をか細い声で呼ぶ。
「パパ……」
「ああ。もう少し、待っていろ。すぐに終わる」
父親の肩に乗っていたロルティが彼に駆け寄りたい気持ちでいっぱいになり、地面に下ろしてくれないかと願い出ようとすれば。
ジェナロは愛娘の頭部を優しく撫でると、やっと本題に入った。