異世界から本物の聖女が召喚されたので、聖女見習いの幼女は不要のようです。 追放先でもふもふとパパに溺愛されているので、今更聖女になんてなりません!
「失礼いたします」
顔を青ざめさせたメイドの声には、聞き覚えがある。
最初は気の所為かと首を傾げていたロルティも、その使用人が姿を見せた瞬間に部屋の隅で小さくなっていたアンゴラウサギの身体がブルブルと震えている姿を目にすれば、それが謎の男に脅されていた女性だと確信する。
「むきゅぅ……」
「わふん……」
アンゴラウサギが怯える姿を気の毒に思ったのだろう。
犬がつかさず小さな身体に寄り添い、安心させるように身を寄せた。
「お嬢様。お坊ちゃま。お茶菓子を、お持ち、いたしました……」
「こんな朝早くに、ティータイムだって? 僕達はそんなこと、命令してないけど」
「こ、公爵閣下の、ご配慮でして……」
「父さんはそんなこと、一言も……」
「わぁ! メイドしゃん! ありがとう!」
不審がるジェナロとメイドの会話に無理やり言葉を被せたロルティは、ベッドから降りてティートローリーの上に載せられたティーカップを見つめる。
家族みんなでお揃いの食器は、色でそれが誰のものかを区別しているのだ。
ジェナロは赤、ジュロドは金。そしてロルティは、緑。
毒が入っているのであれば、緑色のティーカップには絶対手を付けてはいけない。
顔を青ざめさせたメイドの声には、聞き覚えがある。
最初は気の所為かと首を傾げていたロルティも、その使用人が姿を見せた瞬間に部屋の隅で小さくなっていたアンゴラウサギの身体がブルブルと震えている姿を目にすれば、それが謎の男に脅されていた女性だと確信する。
「むきゅぅ……」
「わふん……」
アンゴラウサギが怯える姿を気の毒に思ったのだろう。
犬がつかさず小さな身体に寄り添い、安心させるように身を寄せた。
「お嬢様。お坊ちゃま。お茶菓子を、お持ち、いたしました……」
「こんな朝早くに、ティータイムだって? 僕達はそんなこと、命令してないけど」
「こ、公爵閣下の、ご配慮でして……」
「父さんはそんなこと、一言も……」
「わぁ! メイドしゃん! ありがとう!」
不審がるジェナロとメイドの会話に無理やり言葉を被せたロルティは、ベッドから降りてティートローリーの上に載せられたティーカップを見つめる。
家族みんなでお揃いの食器は、色でそれが誰のものかを区別しているのだ。
ジェナロは赤、ジュロドは金。そしてロルティは、緑。
毒が入っているのであれば、緑色のティーカップには絶対手を付けてはいけない。