異世界から本物の聖女が召喚されたので、聖女見習いの幼女は不要のようです。 追放先でもふもふとパパに溺愛されているので、今更聖女になんてなりません!
「神聖なる聖獣の毛糸を、独り占めするなー!」
兄とともにベッドの上に座っていたロルティが、羊皮紙とペンを使ってお絵描きを楽しんでいる時のことだった。
外から男性の叫び声が何度も聞こえてくると気づいたのは。
「きゅう……」
それに怯えたアンゴラウサギが全身を震わせ、か細い声を上げて彼女に縋る。
「なんだか、外が騒がしいね」
そんな中、ロルティが感じていたことを代弁するものが現れた。
兄の言葉に頷いた妹は、不安そうに窓の外を見た。
「男の人、毛糸って言ってた……」
「父さんがお揃いのリボンを、見せびらかしたせいかな?」
「パパがみんなに自慢すると、ああやって、大騒ぎする人が出てくるの?」
「多分この子の毛が、とっても特別だからじゃないかな……?」
「特別って、凄いってこと?」
「そんな感じだね」
「だからうさぎしゃんは、こんなに怯えてるの……?」
「むきゅう……」
兄の言葉を耳にしたロルティは、一気に不安になってしまった。
「うさぎしゃんの毛……。悪いことに使いたい人が、いるのかなぁ……?」
「きゅう……!」
獣は「ロルティと引き離されるなんて、そんなの嫌だ」と鳴いている。
兄とともにベッドの上に座っていたロルティが、羊皮紙とペンを使ってお絵描きを楽しんでいる時のことだった。
外から男性の叫び声が何度も聞こえてくると気づいたのは。
「きゅう……」
それに怯えたアンゴラウサギが全身を震わせ、か細い声を上げて彼女に縋る。
「なんだか、外が騒がしいね」
そんな中、ロルティが感じていたことを代弁するものが現れた。
兄の言葉に頷いた妹は、不安そうに窓の外を見た。
「男の人、毛糸って言ってた……」
「父さんがお揃いのリボンを、見せびらかしたせいかな?」
「パパがみんなに自慢すると、ああやって、大騒ぎする人が出てくるの?」
「多分この子の毛が、とっても特別だからじゃないかな……?」
「特別って、凄いってこと?」
「そんな感じだね」
「だからうさぎしゃんは、こんなに怯えてるの……?」
「むきゅう……」
兄の言葉を耳にしたロルティは、一気に不安になってしまった。
「うさぎしゃんの毛……。悪いことに使いたい人が、いるのかなぁ……?」
「きゅう……!」
獣は「ロルティと引き離されるなんて、そんなの嫌だ」と鳴いている。