【電子書籍化】出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
次の日も、髪をびしっとシニヨンにまとめたアンヌッカは、軍の魔法研究部門へ顔を出した。顔を出したとたん。
「あぁ、よかった……カタリーナさんが来てくれて安心しました」
イノンが泣きそうな表情でアンヌッカを迎え入れた。
「おはようございます、ディオケル大尉。いったい、どうされたのです?」
「いや、昨日、アンヌッカさんがマーレ少将に提出するはずの日誌を持って帰ってきたため、ちょっと不安になっていただけです」
昨日、ライオネルから日誌を突き返されたアンヌッカは、その日誌を自席に置いて帰ろうとしたため、もう一度研究室へと顔を出したのだ。
そのとき、ざわっと誰もが驚いたようにも見えた。誰も何も言わなかったから、そのまま「お先に失礼します」と言葉をかけて帰ったのだが。
「どういうことでしょう?」
イノンが言った言葉の意図がよくわからない。日誌はきちんとライオネルに確認してもらったし、押印もしてもらった。いや、中身をきちんと読んで理解してくれたかどうかは怪しいけれど、とにかく「見ました」という証拠の押印だけはもらえたはず。
「あぁ、よかった……カタリーナさんが来てくれて安心しました」
イノンが泣きそうな表情でアンヌッカを迎え入れた。
「おはようございます、ディオケル大尉。いったい、どうされたのです?」
「いや、昨日、アンヌッカさんがマーレ少将に提出するはずの日誌を持って帰ってきたため、ちょっと不安になっていただけです」
昨日、ライオネルから日誌を突き返されたアンヌッカは、その日誌を自席に置いて帰ろうとしたため、もう一度研究室へと顔を出したのだ。
そのとき、ざわっと誰もが驚いたようにも見えた。誰も何も言わなかったから、そのまま「お先に失礼します」と言葉をかけて帰ったのだが。
「どういうことでしょう?」
イノンが言った言葉の意図がよくわからない。日誌はきちんとライオネルに確認してもらったし、押印もしてもらった。いや、中身をきちんと読んで理解してくれたかどうかは怪しいけれど、とにかく「見ました」という証拠の押印だけはもらえたはず。