【電子書籍化】出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
「カタリーナ・ホランです。日誌をお持ちしました」
静かに扉を開け、身体をすべり込ませたところでライオネルと目が合った。
「また、おまえか」
「またって……こちらで仕事をしておりますから。わたしはこちらの規則に則ってここに足を運んでいるだけです。今日の日誌です」
ライオネルの前にずずいと日誌を差し出した。
面倒くさそうに顔をゆがませたライオネルは、渋々とそれを受け取る。本来であれば、それで終わり。あとはライオネルが空いた時間に内容を確認する。だから彼が日誌を受け取った時点で帰っていいのだが、アンヌッカはそのまま突っ立っていた。
「なんだ?」
「読んでください」
「何をだ?」
「日誌を。マーレ少将が魔法に興味を持っていただけるよう、魔法のよさ、古代文字の楽しさ、魔導書の面白さを記載しました」
「暇なのか?」
何を言っているのか、わからなかった。いや「暇なのか?」と問われたが、けして暇なわけではない。
静かに扉を開け、身体をすべり込ませたところでライオネルと目が合った。
「また、おまえか」
「またって……こちらで仕事をしておりますから。わたしはこちらの規則に則ってここに足を運んでいるだけです。今日の日誌です」
ライオネルの前にずずいと日誌を差し出した。
面倒くさそうに顔をゆがませたライオネルは、渋々とそれを受け取る。本来であれば、それで終わり。あとはライオネルが空いた時間に内容を確認する。だから彼が日誌を受け取った時点で帰っていいのだが、アンヌッカはそのまま突っ立っていた。
「なんだ?」
「読んでください」
「何をだ?」
「日誌を。マーレ少将が魔法に興味を持っていただけるよう、魔法のよさ、古代文字の楽しさ、魔導書の面白さを記載しました」
「暇なのか?」
何を言っているのか、わからなかった。いや「暇なのか?」と問われたが、けして暇なわけではない。