【電子書籍化】出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
「カタリーナ・ホランです」
こうやってカタリーナの名を名乗るのも今日で最後。ここにいる人たちは、誰もアンヌッカがアンヌッカであると気づかなかった。何度か顔を合わせたことのある王太子ですら。
それだけいつものアンヌッカとはほど遠い格好をしていた。そしてそのカタリーナとしての格好も今日で最後となる。
「失礼します。本日、最終日となるためマーレ少将にご挨拶に伺いました」
黒檀の執務席に座っているライオネルは、最初に顔を合わせたときと同じように難しい表情を浮かべている。そして彼の机の上には、こんもりと書類の山ができあがっていた。
この山がなくなる日は永遠にこないのではないか。
「今日で最後なのか?」
ライオネルの口調はどこか驚きをはらんでいた。
「はい。契約は、あの魔導書の解読が完了するまで、最長で半年でしたので。魔導書の解読が終わりましたので今日で終了となります」
机の上に両肘をついたライオネルはそのまま手を組み、険しい表情を崩さない。
「なるほど。契約上はそうだったな」
こうやってカタリーナの名を名乗るのも今日で最後。ここにいる人たちは、誰もアンヌッカがアンヌッカであると気づかなかった。何度か顔を合わせたことのある王太子ですら。
それだけいつものアンヌッカとはほど遠い格好をしていた。そしてそのカタリーナとしての格好も今日で最後となる。
「失礼します。本日、最終日となるためマーレ少将にご挨拶に伺いました」
黒檀の執務席に座っているライオネルは、最初に顔を合わせたときと同じように難しい表情を浮かべている。そして彼の机の上には、こんもりと書類の山ができあがっていた。
この山がなくなる日は永遠にこないのではないか。
「今日で最後なのか?」
ライオネルの口調はどこか驚きをはらんでいた。
「はい。契約は、あの魔導書の解読が完了するまで、最長で半年でしたので。魔導書の解読が終わりましたので今日で終了となります」
机の上に両肘をついたライオネルはそのまま手を組み、険しい表情を崩さない。
「なるほど。契約上はそうだったな」