【電子書籍化】出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
「おまえはもう少し自分の能力を誇るべきだ」
「ありがとうございます」
これは口説かれているのだろうか。そう勘違いしたくなるような、熱い視線をライオネルが送ってくる。
「ですが、契約は満了です。もし、これ以降もというのであれば、所長をとおして打診いただければと思います。わたしとしましては、こちらにはまだまだ貴重な魔導書がたくさんありますので、そういった意味ではこちらでの仕事は嫌いではありません」
「メリネ魔法研究所のカタリーナ・ホランではなく、軍のカタリーナ・ホランにならないかと誘っている」
「え、と……それはつまり……?」
アンヌッカに軍に入隊しろと言っているのだろうか。
「入隊試験は免除だ。いや、あの魔導書の解読が試験だと思ってもらえばいい」
やはりライオネルはアンヌッカに軍に入るように誘っている。
「も、申し訳ありません。軍人なんてわたしには荷が重いです」
「報酬か? 報酬ならそっちの研究所の倍以上出す。同じ仕事をしながら、報酬が倍になる。これ以上、魅力的なことはないだろう?」
普通の人であれば、ふらふらっと流れていきたくなるような好条件だ。だが、アンヌッカの場合は違う。
「申し訳ありません。わたしは、特にお金のためにこの仕事を引き受けたわけではありませんので……」
「なんだと?」
ライオネルもまさか断られるとは思っていなかったのだろう。
実際、彼が出した条件であれば、二十人中十九人は引き受けるだろう。ただアンヌッカが残りの一人側の人間だったというだけ。
「ありがとうございます」
これは口説かれているのだろうか。そう勘違いしたくなるような、熱い視線をライオネルが送ってくる。
「ですが、契約は満了です。もし、これ以降もというのであれば、所長をとおして打診いただければと思います。わたしとしましては、こちらにはまだまだ貴重な魔導書がたくさんありますので、そういった意味ではこちらでの仕事は嫌いではありません」
「メリネ魔法研究所のカタリーナ・ホランではなく、軍のカタリーナ・ホランにならないかと誘っている」
「え、と……それはつまり……?」
アンヌッカに軍に入隊しろと言っているのだろうか。
「入隊試験は免除だ。いや、あの魔導書の解読が試験だと思ってもらえばいい」
やはりライオネルはアンヌッカに軍に入るように誘っている。
「も、申し訳ありません。軍人なんてわたしには荷が重いです」
「報酬か? 報酬ならそっちの研究所の倍以上出す。同じ仕事をしながら、報酬が倍になる。これ以上、魅力的なことはないだろう?」
普通の人であれば、ふらふらっと流れていきたくなるような好条件だ。だが、アンヌッカの場合は違う。
「申し訳ありません。わたしは、特にお金のためにこの仕事を引き受けたわけではありませんので……」
「なんだと?」
ライオネルもまさか断られるとは思っていなかったのだろう。
実際、彼が出した条件であれば、二十人中十九人は引き受けるだろう。ただアンヌッカが残りの一人側の人間だったというだけ。