【電子書籍化】出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
 予想もしていなかったことに、ドキンと心臓は跳ねたものの、ライオネルは涼しい顔をしたままだ。
「つまり、これは魔導書ということでいいのか?」
「う~ん。そうですね。ぱっと見た感じはレシピ本ですけれども、これを解読すれば違う側面が見えてくるかと。となれば、やはり魔導書とみて問題ないかと思います」
「おまえはこれを読むことができるのか?」
「表面上、料理のレシピ本としてなら読むことができますが。そこからは、暗号のようなものなので、もう少し暗号とか魔法に精通している人の力が必要かと……わたしは古代文字を現代語に解読するのは得意なのですが」
「なるほど。だったらまず、現代語にしてくれ。そこからは暗号の領域というのであれば、続きは俺がやる」
「マーレ少将がですか?」
 まさかライオネル自ら、この魔導書の解読に携わるとは考えてもいなかった。彼のことだから、適当な部下を見繕って、そこに依頼するものだとばかり思っていたのだ。
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