【おまけ追加】塩対応の汐宮先生は新人医局秘書にだけ甘くとける
「コっ……!?」 

 叶恋が目を皿のようにして驚いている。

 確かにキャンディ型をしているが、棒がついているだけで、誰がどう見てもコンドームにしか見えないはずなのだが……。

「く、黒しかないのだと思ってました……」
 
 考えてみれば、俺以外の男を知らない叶恋だ。
 あの手のコンドームを見た事がなかったのだろう。
 
 あれをキャンディって……。
 虫歯って……。
 可愛すぎるだろう。

 思わず吹き出しそうになる。
 
 しかし、出来ることならあの存在には気づかれたくなかった。
 新しい箱を買った時に捨てておけばよかったな。
 すっかりあの存在を忘れてしまっていた。
 
 叶恋は両頬に手を当てて、顔を真っ赤にしながら恥ずかしそうにしていた。

 だが、何故だかだんだん顔色が悪くなってきたような気がする。

「叶恋? どうした?」
 
「い、いえ……なんでもありません」

 いや、なんでもなくないだろう。
 明らかに様子がおかしいじゃないか。

「……お、お腹いっぱいになっちゃった。あ、お風呂、入れてきますね……」

 まだほとんど食べてないというのに、お腹がいっぱい? 俺は不審に思い、バスルームに向かった叶恋の後を追った。

「叶恋? どうしたんだ? 体調悪いのか?」

 ボーッと風呂に湯が入るのを眺めている叶恋。
 
「な、なんでもありませんよ。 本当に……」

 目を合わせようとしないし、明らかに様子がおかしい。

 キャンディがコンドームだと知って恥ずかしかったのか?
 知らなくても全く恥ずかしいことではないのだが。
 
 何か他に理由があるのか?
 俺は直前の会話を思い出そうとした。

 ……キャンディ……大切…………可愛い……元カノ…………元カノ!?

 待て! 
 あれを元カノからもらったか聞かれたんだよな?
 しかもキャンディを食べたと思っていた。
 
 キャンディをコンドームに置き換えると……
 つまり、使用したと思われた? 元カノと!!
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