【おまけ追加】塩対応の汐宮先生は新人医局秘書にだけ甘くとける
「別にいい」
「よくありません!」
「だいたい、レンはほとんど飲んでないじゃないか。あのボトルを空けたのは俺だ」
「でも……」
「あれくらいのことで、俺が支払いを要求するような奴だと思ったのか? 心外だな」
「いえっ……そんなつもりでは……」

 確かにこんな広いマンションに住んでいる人だ。
 あれしきのこと、なんでもないのかもしれない。

 でも立て替えてもらった上に一晩お世話になって、わがまままで聞いてもらった。これじゃあまりにも申し訳ない。

「あの……では、なにかお困りのことはないですか? 
たとえば……掃除とか、洗濯とか料理とか……。
お手伝い出来ることがあれば言ってください」

 と言ってもここ、無駄なものは一切なく、さっきから室内犬のごとく、お掃除ロボットが動き回っている。
 バスタブは使用後に洗っておいたし、私に出来ることはないかも……。

「……俺、こう見えて甘いものに目がないんだ」
「へ?」
「だが1人ではさすがにスイーツの美味い店とか……甘味処とか、行けない。
その…………付き合ってくれないか?」
「か、甘味処。……はい、もちろんです!
私がお連れします!
ではスイーツをご馳走させてください」

 良かったー。それなら私にでもできる。
 それに、また会えるのかと思うとちょっと嬉しかった。
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