【おまけ追加】塩対応の汐宮先生は新人医局秘書にだけ甘くとける
 それから3回もゴーカートに並び、やっと満足した3人は、口々に「お腹が空いた!」と言いだした。

 お兄さんが、一緒に食べないかと誘ってくださったけれど、両親が待っていると言って丁重にお断りすることにした。

 恐竜エリアで両親と合流し、お昼ご飯を食べた後、再び両親とわかれ、双子の目当てのアトラクションを目指した。

 その途中、またお兄さん一家にバッタリ会ってしまう。
 しかし、ほんの1時間前に別れた時とは、全く様子が違った。

「いや〜、京香がうちもお揃いのTシャツを着たいと言ってね、皆で購入して今着替えたところなんだ」

 お兄さんが嬉しそうに話してくださる。

 そうか。私たちのTシャツを見て、羨ましくなったのね。
 でもどうしてそのTシャツなんだろう……。

 お兄さん一家が着ているのは、ベビーピンクのTシャツ地にハローちゃんがプリントされた、とってもキュートなTシャツだった。

「ふふっ、これいいでしょう? 
とっても可愛いと思わない?」

『あなた達の恐竜と違って』という幻の言葉が、後に続いて聞こえるようだ。

「ス、ステキですね。ピンク、いいなぁ……」

 本日はショッキングピンクのポロワンピースという、ピンクカジュアルを極めたような格好をしている京香さん。
 今はその上からベビーピンクのTシャツを重ね、ピンクのグラデーションが出来ていた。

 かなり思いきった格好だけど、このバーク内でなら許されるし、よくお似合いだ。

 しかし、一緒にベビーピンクのハローちゃんを着ることになった一真くんは、かなり不服そう。
 もちろんお兄さんはとても幸せそうなんだけど。

 呆気にとられている私たちをその場に残し、お兄さん一家は次のアトラクションへと向かって行った。
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