本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
「出会った頃?」

「うん。ただの遊び人だと思ってたから」

獅音は気まずそうに笑う。

「それを言われると否定できないな。でも亜里沙に出会って価値観が変わった」

そう言って私の頬に手を伸ばす。

「お前に出会わなかったら、こんな風に愛を知る事もなかっただろうな」

私は思わずハッと息を飲む。

「女なんて適当に遊べればそれで良かったから」

私の髪を指に絡めてくるくると弄ぶ。

「亜里沙を好きになるまでは」

妖艶な瞳が私を射抜く。

「私のどこがそんなに…」

「全部だな。それしか言葉にできない」

悶絶してしまいそう。
この人鏡見た方がいいよ。

とんでもなくカッコいい。

「こないだのジャケットの写真…」

「ジャケット?」

「あの写真と同じ顔してる」

私がそう言うと獅音は驚いた顔をして目元を手で隠した。

「まじか…」

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