本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
亜里沙の肩に手を乗せると、俺を見上げ見つめる瞳がそっと閉じたのを合図に俺はゆっくりと顔を傾け目を閉じて口付けた。

その瞬間、大きなBGMとともにライトアップされた噴水が花火と一緒に一気に飛び出した。

ギャラリーからは大きな拍手があがり、メンバー達からも拍手を贈られる。

俺はたまらず腰に手を回し引き寄せると亜里沙をのけ反らすように抱き抱え、噛み付くようにキスのおかわりをした。

俺にはもう花火の音も噴水の音も、ギャラリーの悲鳴も何も聞こえない。

聞こえるのは自分の早まった鼓動の音と、亜里沙と交わすキスの音だけ。

ようやく満足して唇を離せば亜里沙は息を切らし、頬を赤く染めて涙を浮かべていた。

「愛してる」

「…私も」

少しだけ膨れたような顔を見せるも亜里沙は開き直ったかのように呟いた。



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