本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
「亜里沙、俺たちも部屋に戻ろう」
亜里沙の手を取り部屋へと戻る途中も、亜里沙は噴水を見ながらよそ見をしてもたもた歩く。
「前見てないと転ぶぞー」
「大丈夫ー。獅音いるからー」
ははは。
なんだよそれ。
俺は人がいない所で立ち止まり亜里沙を抱きしめる。
「え? ちょっ…」
急に抱きついた俺に戸惑いながらも背中に手を回す亜里沙。
「亜里沙。今日は特に綺麗で…俺、我慢の限界なんだけど」
「んなっ!?」
「このまま担いで部屋まで行っていい?」
「わかったわかった! ちゃんと歩くから!」
よし。
「じゃ、行こう」
「ねぇ獅音」
歩きながら亜里沙が俺を呼ぶ。
「ん?」
「は、走る?」
俺は亜里沙を見下ろす。
俺は1秒でも早く部屋に戻って亜里沙を愛したい。
亜里沙も?
そして二人無言で目を合わせて走り出した。
思わず笑ってしまう。
走りながら亜里沙のドレスの裾を手繰り寄せ俺が持つ。
んでやっぱり走る。
「ははは!」