本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
「あ、あの…ライブお疲れ様でした。凄かったです」

「はい」

そう言って手を出された。
ん?

あ、チケット代か?

いくらだ?
だいたい相場的に一万くらいかな?

財布からお札を出して獅音の手の上に乗せる。

「ちげーよ!」

獅音はそのまま私のバッグにお札をねじ込んだ。

そして何故か手を握られる。

え?

「何してるの?」

「お手て繋いでるの」

いやそれはわかるけど…

「なんで?」

「は? 俺見て何とも思わないの?」

「と言いますと?」

「今夜付き合ってよ」

「どこにですか?」

「ホテル」

私は口をあんぐり開けてしまった。
いや、あんた女に困ってないでしょうよ。

てっきり夜ご飯とでも言われるのかと思ったわ。

それ飛び越えてホテル?

この人、こうやって落とし物拾うたびにこんな事してんの?

「ずいぶんとストレートに誘うんですね」

「まぁ。飯ももちろん食わせるけど、下心ありだからね」
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