本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
ちょうど明日はツアーのライブがあるし、招待して驚かせてやろうかな。

俺は眠る女をそのままにして、会計を済ませてホテルから出た。

ワンナイトなので、名前も知らないし連絡先も聞かない。

キスもしないし、二度目もない。

「あ、山(やま)ちゃん?」

山ちゃんとは俺たちのマネージャーの小太りおじさん。

ぽわんとしてるけど、仕事はバリバリこなしちゃう小太りおじさん。

そんな小太りおじさんの山ちゃんに電話をする。

『獅音! お前また遊んでたんだろどうせ!』

俺一応社長な?
呼び捨てな上に、お前呼ばわりだよ。

まぁいいけど。

「はは。大丈夫だって。それでさ、確か招待用のチケットって余ってたよな?」

『ん? ああ、あと一枚だけあるぞ。いるか?』

「いるいる。それくれ」

『んじゃ取りに来い』

「へーい」

これじゃどっちが上司かわからんな。
< 56 / 307 >

この作品をシェア

pagetop