お飾り妻は本日限りでお暇いたします~離婚するつもりが、気づけば愛されてました~
そんな欲求から身じろぐ沙織を片腕で支えながら、守頭は荒っぽい仕草で自分のジャケットもベストも脱ぎ捨てて、布が擦れる音を高く響かせながらネクタイまでも引き抜いてしまう。
乱暴にしたせいか、喉元のボタンが一つ二つと外れ、そこから男の肌が覗いた瞬間、沙織はあまりの色気に息を呑む。
いつも、どんなときも、きっちりと身なりを整えている男が、自分欲しさに服を乱す様はどこか倒錯的で、扇情的でもあり、沙織の女としての満足感と興奮を煽る。
どちらともなく互いの服に手を伸ばし、秘密を共有するように額を合わせ、小さく笑い合いながら服を脱がせていく。
震える指先で守頭のシャツのボタンを外せば、彼の指が襦袢の留めを解いてしまう。
時には布を引っ張って気をひき、引かれて小さく息を詰め、笑いながら互いを乱していく。
解かれた襦袢を開かれれば、さして大きくもない乳房がまろびでて、沙織はあわてて手で隠す。
その手を取って甲に口づけすると、守頭はいきなり身を屈め、次の瞬間沙織の膝裏に腕を入れて抱き抱えた。
「きゃっ」
いきなり高くなった視点に驚きの声を上げれば、ひどく嬉しそうに守頭が目を和らげ、抱き上げた沙織の耳元で囁く。
「本当に、着物の下には下着を着けないんだな」
最近はそうでもないが、沙織が育った家は生粋の旧家である。
よほどのこと――月のものがあるとか――な時意外は、姿が乱れると直肌に襦袢が当たり前だった。
けれど今はそれが酷くはずかしい。
後一枚布を奪われてしまえば、もうなにもない。
本当に、生まれたままの姿を守頭の目にさらすことになるのだ。
気付いて羞恥に頬を火照らせれば、そんな表情も可愛いと甘やかされる。
そうするうちにベッドまで運ばれ、静かに、音さえたてず降ろされて、その返す手で室内の照明が絞られ急速に暗くなる。
ベッドサイドの照明調節を弄ったのだと気付いて、守頭を見れば彼もシャツを脱ぎ捨てて上半身を晒していた。
何度か目にしたことはあるけれど、今ここで見るとやはりすごい肉体美だと思う。
かといって筋肉だらけではなく、必要な処には筋肉がついて、絞れるところは綺麗な流線や斜線を描いて絞れている。
圧倒的な男性美に感嘆の吐息を落とせば、相手も沙織を見て息をこぼす。
双方同時に見蕩れながら、互いの身を近づけて、そうなるのが定められていたようにキスをし、触れた。
電流がはしったような甘い痺れが身体を駆け抜ける。
皮膚に直接感じる男の熱は強烈で、それでいて甘美で、欲情に輝く瞳は官能を煽り、沙織をたまらない気分にさせる。
触れて、触れられて、互いの熱が一つになって、そうしてだんだん呼吸も鼓動も乱れ、どちらのものかもわからなくなる。
熱と羞恥に火照った肌から滲む汗は、それ自体が重ねる肌を馴染ませる媚薬のように、互いの身体をしっとりさせて、包まれる悦びだけを加速させる。
貴方が欲しい。どこまでも、なにがあっても。
そう思ったのか言ったのか。絶え間ない愛撫に声を上げさせられ、感じ、極めていく中ではもうわからない。
ただただ愉悦に酔って、快感に啼き、ひたむきに守頭に縋り抱きしめた。
彼も喜悦の吐息を沙織の肌にふきかけ、気持ちよさげに目をほそめ、半分伏せた眼差しで女体のすべてを眺め堪能しつつ奉仕する。
もうこれ以上は訳がわからなくなる。いや、もうわかっていない。
ただただ守頭が欲しくて、沙織は腕を伸ばし名を呼ぶ。
「瑛士さん……ッ」
涙さえこぼしながら求められて、耐えられる男などそういない。まして相手が最愛であればなおのこと。
守頭はわずかにでも離れることを惜しむように沙織と肌を重ねていた身を起こし、それからゆっくりと兆し猛る自身を沙織にあてがう。
痛みは、一瞬だった。
それよりも一つとなれる感動と達成感のほうが大きかった。
慎重に、少しずつ身を進めていた守頭のものが、沙織の小さな体内にすべて収まった時、やっと夫婦になれたと実感した。
あとはもう、ただただ本能のままに求めあった。
うねるような快感の波にさらわれては高みへと追い上げられ、どこまでも欲しがる守頭の律動に身を任せ、与えた。
そうしてすべてが頂点を極めた時、沙織はこの幸せな一瞬が、永遠に続けばいいのにと、心からそう思った――。
乱暴にしたせいか、喉元のボタンが一つ二つと外れ、そこから男の肌が覗いた瞬間、沙織はあまりの色気に息を呑む。
いつも、どんなときも、きっちりと身なりを整えている男が、自分欲しさに服を乱す様はどこか倒錯的で、扇情的でもあり、沙織の女としての満足感と興奮を煽る。
どちらともなく互いの服に手を伸ばし、秘密を共有するように額を合わせ、小さく笑い合いながら服を脱がせていく。
震える指先で守頭のシャツのボタンを外せば、彼の指が襦袢の留めを解いてしまう。
時には布を引っ張って気をひき、引かれて小さく息を詰め、笑いながら互いを乱していく。
解かれた襦袢を開かれれば、さして大きくもない乳房がまろびでて、沙織はあわてて手で隠す。
その手を取って甲に口づけすると、守頭はいきなり身を屈め、次の瞬間沙織の膝裏に腕を入れて抱き抱えた。
「きゃっ」
いきなり高くなった視点に驚きの声を上げれば、ひどく嬉しそうに守頭が目を和らげ、抱き上げた沙織の耳元で囁く。
「本当に、着物の下には下着を着けないんだな」
最近はそうでもないが、沙織が育った家は生粋の旧家である。
よほどのこと――月のものがあるとか――な時意外は、姿が乱れると直肌に襦袢が当たり前だった。
けれど今はそれが酷くはずかしい。
後一枚布を奪われてしまえば、もうなにもない。
本当に、生まれたままの姿を守頭の目にさらすことになるのだ。
気付いて羞恥に頬を火照らせれば、そんな表情も可愛いと甘やかされる。
そうするうちにベッドまで運ばれ、静かに、音さえたてず降ろされて、その返す手で室内の照明が絞られ急速に暗くなる。
ベッドサイドの照明調節を弄ったのだと気付いて、守頭を見れば彼もシャツを脱ぎ捨てて上半身を晒していた。
何度か目にしたことはあるけれど、今ここで見るとやはりすごい肉体美だと思う。
かといって筋肉だらけではなく、必要な処には筋肉がついて、絞れるところは綺麗な流線や斜線を描いて絞れている。
圧倒的な男性美に感嘆の吐息を落とせば、相手も沙織を見て息をこぼす。
双方同時に見蕩れながら、互いの身を近づけて、そうなるのが定められていたようにキスをし、触れた。
電流がはしったような甘い痺れが身体を駆け抜ける。
皮膚に直接感じる男の熱は強烈で、それでいて甘美で、欲情に輝く瞳は官能を煽り、沙織をたまらない気分にさせる。
触れて、触れられて、互いの熱が一つになって、そうしてだんだん呼吸も鼓動も乱れ、どちらのものかもわからなくなる。
熱と羞恥に火照った肌から滲む汗は、それ自体が重ねる肌を馴染ませる媚薬のように、互いの身体をしっとりさせて、包まれる悦びだけを加速させる。
貴方が欲しい。どこまでも、なにがあっても。
そう思ったのか言ったのか。絶え間ない愛撫に声を上げさせられ、感じ、極めていく中ではもうわからない。
ただただ愉悦に酔って、快感に啼き、ひたむきに守頭に縋り抱きしめた。
彼も喜悦の吐息を沙織の肌にふきかけ、気持ちよさげに目をほそめ、半分伏せた眼差しで女体のすべてを眺め堪能しつつ奉仕する。
もうこれ以上は訳がわからなくなる。いや、もうわかっていない。
ただただ守頭が欲しくて、沙織は腕を伸ばし名を呼ぶ。
「瑛士さん……ッ」
涙さえこぼしながら求められて、耐えられる男などそういない。まして相手が最愛であればなおのこと。
守頭はわずかにでも離れることを惜しむように沙織と肌を重ねていた身を起こし、それからゆっくりと兆し猛る自身を沙織にあてがう。
痛みは、一瞬だった。
それよりも一つとなれる感動と達成感のほうが大きかった。
慎重に、少しずつ身を進めていた守頭のものが、沙織の小さな体内にすべて収まった時、やっと夫婦になれたと実感した。
あとはもう、ただただ本能のままに求めあった。
うねるような快感の波にさらわれては高みへと追い上げられ、どこまでも欲しがる守頭の律動に身を任せ、与えた。
そうしてすべてが頂点を極めた時、沙織はこの幸せな一瞬が、永遠に続けばいいのにと、心からそう思った――。