【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
「そういう結婚って、長続きするもんなんですか?」
「れ、レグルスさま?」
「いや、うちの国は恋愛結婚が主だから、ちょっと気になって」
レグルスさまはわたくしに向かってウインクをした。その姿を見て、ほんの少しだけ、心が軽くなる。
大丈夫、わたくしにはレグルスさまたちがいてくれる。自分に味方がいるということが、これほどまでに心強いとは……
「貴族同士の繋がりを、強固にする必要がある」
「なぜ? そこまで雁字搦めにしないと、ほつれてしまうほどの繋がりなのですか?」
「……貴殿にはわからんさ。リンブルグは貴族同士の繋がりが薄いと聞く」
「そうでもありませんよ? ただ、俺らは裏切ったらどんなことになるのかを、『知っている』だけで」
……知っている?
貴族の繋がり……この国にとって、貴族同士の繋がりは、おそらく貴族の暮らしを豊かにするためのもの。
平民たちの生活はどうなのか……わたくしにはわからない。
レグルスさまはカクテルの入ったグラスをゆらゆらと揺らしながら、お父さまに笑顔を見せた。
「リンブルグは貴族の繋がりが薄い? 逆ですよ。他国の貴族との繋がりは強固です。それは貿易だったり、農業だったり、互いに足りないものを補うためのもの。だからこそ、リンブルグにはいろんな国の人たちがやってくる」
「れ、レグルスさま?」
「いや、うちの国は恋愛結婚が主だから、ちょっと気になって」
レグルスさまはわたくしに向かってウインクをした。その姿を見て、ほんの少しだけ、心が軽くなる。
大丈夫、わたくしにはレグルスさまたちがいてくれる。自分に味方がいるということが、これほどまでに心強いとは……
「貴族同士の繋がりを、強固にする必要がある」
「なぜ? そこまで雁字搦めにしないと、ほつれてしまうほどの繋がりなのですか?」
「……貴殿にはわからんさ。リンブルグは貴族同士の繋がりが薄いと聞く」
「そうでもありませんよ? ただ、俺らは裏切ったらどんなことになるのかを、『知っている』だけで」
……知っている?
貴族の繋がり……この国にとって、貴族同士の繋がりは、おそらく貴族の暮らしを豊かにするためのもの。
平民たちの生活はどうなのか……わたくしにはわからない。
レグルスさまはカクテルの入ったグラスをゆらゆらと揺らしながら、お父さまに笑顔を見せた。
「リンブルグは貴族の繋がりが薄い? 逆ですよ。他国の貴族との繋がりは強固です。それは貿易だったり、農業だったり、互いに足りないものを補うためのもの。だからこそ、リンブルグにはいろんな国の人たちがやってくる」