【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
「……私、また魔法が使えるようになるんですか……?」
「ええ。もともと使えていた魔法は使えると思います。マーセル嬢の魔法の属性は四大属性みたいですね。まぁ、他の人も大体はそうなんでしょうけれど。そうなってくると、やはりカミラさまに隠された属性がきになりますねぇ」

 わたくしたちを交互に見ながら、考えるように腕を組み「うーん」と悩み始めるブレンさま。

 ――マーセルの魂にかけられた魔法を()ける人がいるって、心強いわ。

 ほっと息を吐くと、クロエがいつの間にかお茶を()れてくれたみたいで、テーブルにお茶を置き、ソファに座る。お茶菓子にビスケットも用意してくれた。

「カミラさまの隠された属性とは……?」

 マーセルが気になったのか、声をかけてきた。わたくしはお茶を一口いただいてから、その質問に答える。

「わたくしにも、よくわからないのよ」

 だって今まで、四大属性しか使ったことがないのだもの。

 わたくしにあって、マーセルにない属性の正体がつかめれば、わたくしたちがなぜ交換されたのかも、わかるかもしれないわね……

「そういえば、貴女(あなた)、また閉じ込められた?」

 マーセルに(たず)ねると、彼女はこくりとうなずいた。

 やはり、あの部屋に閉じ込められていたのね。

「授業はどう? ついていけそう?」
「……さっぱりです……」

 泣きそうな表情を浮かべて、うつむいてしまった。

 わたくしとしてはそれで良いのだけど。

 召使学科で習うのは、わたくしがすでに学習していたところが多いから、『マーセル』の成績はそれなりに上がるでしょう。
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