【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
今度の休日。
「そうだ、マーセル。貴女のご両親に会いたいのだけど……」
「え、両親に?」
わたくしの言葉が意外だったのか、マーセル……外見はわたくしだから、やっぱり不思議な感じね。彼女は、目を丸くして少し考え込むように黙り込む。
「でしたら……私も一緒に行きたいです。両親に、私たちのことを話したいので……」
「中身がトレードされていることを話すのですかー?」
こくり、とマーセルが首を縦に振った。
「なら、僕たちもお邪魔しても?」
「え? それは……別に構わないと思いますが……」
ブレンさまの言葉に、マーセルは目を瞬かせて、それからすぐに了承してくれた。
「でも、どうして?」
「鎖が緩むかな、と思って。マーセル嬢の鎖が魂にきつく絡みついているのは、リラックスできる状況ではないからかなぁ? と」
「ああ、両親に会って安堵したら、少し隙間ができるかもしれないわけか」
「はい。そこを狙って鎖をちょっと解いて、マーセル嬢が魔法を使えるようにしましょう!」
ぐっと意気込むブレンさま。その瞳の奥にメラメラと燃える炎が見えた。……問題が難しければ難しいほど燃え上がる人、なのね……
「あの、それは私もついていって良いのでしょうか……?」
「え、両親に?」
わたくしの言葉が意外だったのか、マーセル……外見はわたくしだから、やっぱり不思議な感じね。彼女は、目を丸くして少し考え込むように黙り込む。
「でしたら……私も一緒に行きたいです。両親に、私たちのことを話したいので……」
「中身がトレードされていることを話すのですかー?」
こくり、とマーセルが首を縦に振った。
「なら、僕たちもお邪魔しても?」
「え? それは……別に構わないと思いますが……」
ブレンさまの言葉に、マーセルは目を瞬かせて、それからすぐに了承してくれた。
「でも、どうして?」
「鎖が緩むかな、と思って。マーセル嬢の鎖が魂にきつく絡みついているのは、リラックスできる状況ではないからかなぁ? と」
「ああ、両親に会って安堵したら、少し隙間ができるかもしれないわけか」
「はい。そこを狙って鎖をちょっと解いて、マーセル嬢が魔法を使えるようにしましょう!」
ぐっと意気込むブレンさま。その瞳の奥にメラメラと燃える炎が見えた。……問題が難しければ難しいほど燃え上がる人、なのね……
「あの、それは私もついていって良いのでしょうか……?」