【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
「初めまして、マーセルの父のノラン・カースティンです。マーセル、いつの間にこんなに友達を作ったんだい?」
同じように柔らかく微笑む男性。プラチナブロンドの持ち主。……この人たちに愛されて、マーセルは育ったのね。
「あなた、とりあえず中に入ってもらいましょう」
「あ、これお土産ですー」
「まぁ、こんなにたくさん! お気遣いいただいてありがとうございます」
ブレンさまとオリヴィエさまが、にこにこと笑いながら会話をしている。
その様子を、マーセルがじっと眺めていた。
「マーセルがうちに帰ってくるって手紙が届いたから、私たちも張り切ったのよ。さぁ、今日はたくさんお話ししましょうね」
オリヴィエさまは声を弾ませて、わたくしたちを中に招き入れる。
「……冷静?」
「……はい。大丈夫です」
こそりとマーセルに問いかけると、彼女は思ったよりもしっかりと返事をした。
カースティン邸に足を踏み入れて、オリヴィエさまとノランさまのあとをついていく。
「それじゃあ、学園のことをお話ししてくれる?」
ついたのは、食堂のようだった。
それぞれ椅子に座り、オリヴィエさまがにこにことしながら両手を合わせ、わたくしたちの顔を見渡す。
――さて、なにから話すべきかしらね?
同じように柔らかく微笑む男性。プラチナブロンドの持ち主。……この人たちに愛されて、マーセルは育ったのね。
「あなた、とりあえず中に入ってもらいましょう」
「あ、これお土産ですー」
「まぁ、こんなにたくさん! お気遣いいただいてありがとうございます」
ブレンさまとオリヴィエさまが、にこにこと笑いながら会話をしている。
その様子を、マーセルがじっと眺めていた。
「マーセルがうちに帰ってくるって手紙が届いたから、私たちも張り切ったのよ。さぁ、今日はたくさんお話ししましょうね」
オリヴィエさまは声を弾ませて、わたくしたちを中に招き入れる。
「……冷静?」
「……はい。大丈夫です」
こそりとマーセルに問いかけると、彼女は思ったよりもしっかりと返事をした。
カースティン邸に足を踏み入れて、オリヴィエさまとノランさまのあとをついていく。
「それじゃあ、学園のことをお話ししてくれる?」
ついたのは、食堂のようだった。
それぞれ椅子に座り、オリヴィエさまがにこにことしながら両手を合わせ、わたくしたちの顔を見渡す。
――さて、なにから話すべきかしらね?