【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
「カミラ嬢、泊る場所はあるのかい?」
「マーセルの部屋に泊まらせてもらいますわ。あそこには、わたくしだけのものがありますもの」
マーセルはきっとカースティン男爵邸に泊まるだろうから。
「……そうだね、俺が贈ったのはきみのものだ」
「ふふ」
ベネット家のものはベネット家のもので、わたくしのものなんて一つもない。
お母さまの趣味で揃えたものだから……
学園生活でもいろいろ制限されていたけれど、わたくし、もう我慢をしないわ。
「でも、その前にカースティン男爵にお話がありますの」
「彼に?」
こくりとうなずいて、レグルスさまを見上げる。
きっと、少しはオリヴィエさまも落ち着きを取り戻したでしょうし……お父さまたちとは、これ以上話したくない。
「じゃあカースティン男爵邸に戻りましょうかー」
「わ、私も行きます」
「ええ、みんなで行きましょう」
スタスタと早足でベネット公爵邸をあとにする。屋敷から出たところで、一度振り返った。
「マーセルの部屋に泊まらせてもらいますわ。あそこには、わたくしだけのものがありますもの」
マーセルはきっとカースティン男爵邸に泊まるだろうから。
「……そうだね、俺が贈ったのはきみのものだ」
「ふふ」
ベネット家のものはベネット家のもので、わたくしのものなんて一つもない。
お母さまの趣味で揃えたものだから……
学園生活でもいろいろ制限されていたけれど、わたくし、もう我慢をしないわ。
「でも、その前にカースティン男爵にお話がありますの」
「彼に?」
こくりとうなずいて、レグルスさまを見上げる。
きっと、少しはオリヴィエさまも落ち着きを取り戻したでしょうし……お父さまたちとは、これ以上話したくない。
「じゃあカースティン男爵邸に戻りましょうかー」
「わ、私も行きます」
「ええ、みんなで行きましょう」
スタスタと早足でベネット公爵邸をあとにする。屋敷から出たところで、一度振り返った。