【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
マーセルとの関係。
「……今度、学園のパーティーでレグルスさまとマティス殿下が、一騎打ちをします」
ぴくり、とカースティン男爵の眉が動いた。そして、不安そうにレグルスさまを見上げる。
「マティス殿下はお強いでしょう」
「ええ、まぁ。でも、俺も強いので」
「とりあえず僕はレグルスさまに賭けますねー」
「賭けるなよ……」
両肩を上げてから、ブレンさまに視線を移すレグルスさま。
「カミラさま。今度のパーティーまでに、私を鍛えてください!」
「ええ、わたくしもそうしようと思っていたわ。それと……マーセル、寮の貴女の部屋に、泊めてくださらない? ベネット家から家出してきましたの」
わたくしの言葉に、カースティン男爵とマーセルはぽかんと口を開けた。
あら、こうして見ると血の繋がりがなくても、似たところがあるのね。親子して同じ表情を浮かべているから、なんだか新鮮な気持ちになった。ベネット家の人たちと、同じ表情をしたことがあったかしら?
「い、家出っ?」
「ええ。だってあのままあの家にいたら、きっとあの部屋に閉じ込められるもの。そうすれば、貴女に教えることができなくなるでしょう? マティス殿下の隣に立つと決めたのなら、ビシバシ指導しますわよ」
「お、お願いします!」
マーセルも、あの部屋がどんな部屋なのか知っている。
そして、それがどんなに暗い気持ちにさせるのかも。
ぴくり、とカースティン男爵の眉が動いた。そして、不安そうにレグルスさまを見上げる。
「マティス殿下はお強いでしょう」
「ええ、まぁ。でも、俺も強いので」
「とりあえず僕はレグルスさまに賭けますねー」
「賭けるなよ……」
両肩を上げてから、ブレンさまに視線を移すレグルスさま。
「カミラさま。今度のパーティーまでに、私を鍛えてください!」
「ええ、わたくしもそうしようと思っていたわ。それと……マーセル、寮の貴女の部屋に、泊めてくださらない? ベネット家から家出してきましたの」
わたくしの言葉に、カースティン男爵とマーセルはぽかんと口を開けた。
あら、こうして見ると血の繋がりがなくても、似たところがあるのね。親子して同じ表情を浮かべているから、なんだか新鮮な気持ちになった。ベネット家の人たちと、同じ表情をしたことがあったかしら?
「い、家出っ?」
「ええ。だってあのままあの家にいたら、きっとあの部屋に閉じ込められるもの。そうすれば、貴女に教えることができなくなるでしょう? マティス殿下の隣に立つと決めたのなら、ビシバシ指導しますわよ」
「お、お願いします!」
マーセルも、あの部屋がどんな部屋なのか知っている。
そして、それがどんなに暗い気持ちにさせるのかも。