【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
「陛下たちは仲睦まじいから、子どもができなかったらできなかったで、いつまでも二人でいられていいって感じでしたよね。まぁ、そこでレグルス殿下に王太子にならない? ってお誘いがきたわけです」
軽い! そんなに軽く王太子を選んでいいの!? わたくしとクロエが目を丸くしていると、レグルスさまが懐かしそうに目元を細めた。……いいの、本当に……?
「俺より自分のほうが! ってヤツから毒を盛られたりしたけど、それは留学前に解決したから心配ないよ」
「自信家でしたよねぇ。彼が王になったら、転がり落ちるのが目に見えます」
ザクザクと……そしてあまりにもさらっと口にしているから、話の内容と彼らの表情があまりにも合っていなくて困惑してしまう。
毒を口にしたブレンさまは大丈夫だったのかとか、いったい誰が犯人だったのかとか、いろいろな考えが巡ってなにも言葉が出なかった。
ふと、クロエがマジマジとブレンさまを興味深そうに見ていることに気付いて、「クロエ?」と彼女の名を呼ぶ。
「毒を飲んでも平気なんですか?」
「はい。僕はなぜか昔から毒が効かないんです」
「毒が含まれていることには、どうやって気付くのですか?」
「舌で。混ざっているなーってわかるんですよ」
特殊体質みたいなものなのかしら……?
毒が効かない、毒の味がわかる? 確かに毒見役にはぴったりな人なのかもしれないけれど……それをにこにこと笑いながら口にできる彼がすごい気がするわ。
軽い! そんなに軽く王太子を選んでいいの!? わたくしとクロエが目を丸くしていると、レグルスさまが懐かしそうに目元を細めた。……いいの、本当に……?
「俺より自分のほうが! ってヤツから毒を盛られたりしたけど、それは留学前に解決したから心配ないよ」
「自信家でしたよねぇ。彼が王になったら、転がり落ちるのが目に見えます」
ザクザクと……そしてあまりにもさらっと口にしているから、話の内容と彼らの表情があまりにも合っていなくて困惑してしまう。
毒を口にしたブレンさまは大丈夫だったのかとか、いったい誰が犯人だったのかとか、いろいろな考えが巡ってなにも言葉が出なかった。
ふと、クロエがマジマジとブレンさまを興味深そうに見ていることに気付いて、「クロエ?」と彼女の名を呼ぶ。
「毒を飲んでも平気なんですか?」
「はい。僕はなぜか昔から毒が効かないんです」
「毒が含まれていることには、どうやって気付くのですか?」
「舌で。混ざっているなーってわかるんですよ」
特殊体質みたいなものなのかしら……?
毒が効かない、毒の味がわかる? 確かに毒見役にはぴったりな人なのかもしれないけれど……それをにこにこと笑いながら口にできる彼がすごい気がするわ。