〜Midnight Eden〜 episode3.【夏霞】
『俺の個人的な作品撮りのモデルになって欲しいと頼めば、三人は簡単にオーケーしてくれた。個人的な作品だから、俺と深井が許可を出すまでは撮影モデルの件はSNSに漏らすなと注意もつけてね。放っておくと彼女達はなんでもSNSに載せますからね』
犯罪者の白い歯が薄く笑っている。日頃からインスタグラマーの彼女達と接している藍川は、女のお喋りな性質も熟知していた。
『撮影場所は深井の家。深井の家は彼女達もポトレ撮影で訪れていましたし、あんな豪邸で好意を持ってる俺にヘアメイクをしてもらえてモデルの撮影ができるなら、彼女達も断る理由はないですよ。特に最初の栞里ちゃんはちょろかったな』
巧妙で狡猾なインスタグラマー連続殺人事件は、深井の性癖を利用した藍川の殺人プロデュース。
深井への嫉妬に汚染された藍川は、深井を殺人犯に仕立てあげることで深井に対する密やかな優越感を味わっていた。
「栞里さんが昔、深井がわいせつ行為をした被害者の妹だと、深井とあなたは知っていたの?」
『ああ……それは偶然ですよ。でも深井も栞里ちゃんの名前があの時の小学生と似ていると騒いでいました。もしかしたらあの子の妹かもって話はしていましたよ』
14年前に深井にわいせつ行為を受けた女子児童は鳴沢栞里の姉、鳴沢実里《みのり》。姉が被害に遭った当時、妹の栞里はまだ六歳だった。
栞里は深井が姉を心身ともに気付けた相手だと知らずに、深井の被写体を務めていたと思われる。
『最初のターゲットに栞里ちゃんを選んだのも深井ですよ。栞里ちゃんに、イタズラした女の子の面影を重ねてあの時の興奮を思い出していたのかもしれませんね。小学生の胸や尻を触って何が楽しかったんだか。ロリコンの気持ちは理解できない』
栞里と実里の両親にしてみれば、深井は二人の娘を傷付けた憎い悪魔だ。先ほど警視庁を訪れた鳴沢実里も骨となった妹と対面した。
幼い自分を欲の捌け口に利用した男が妹を殺した犯人。その事実を受け入れられない実里は泣き叫び、酷く錯乱していた。
深井を貶《おとし》めることができるなら客の命も犠牲にする。藍川をここまで破滅的な人間にさせた原因は、“彼女”にあるのだろう。
犯罪者の白い歯が薄く笑っている。日頃からインスタグラマーの彼女達と接している藍川は、女のお喋りな性質も熟知していた。
『撮影場所は深井の家。深井の家は彼女達もポトレ撮影で訪れていましたし、あんな豪邸で好意を持ってる俺にヘアメイクをしてもらえてモデルの撮影ができるなら、彼女達も断る理由はないですよ。特に最初の栞里ちゃんはちょろかったな』
巧妙で狡猾なインスタグラマー連続殺人事件は、深井の性癖を利用した藍川の殺人プロデュース。
深井への嫉妬に汚染された藍川は、深井を殺人犯に仕立てあげることで深井に対する密やかな優越感を味わっていた。
「栞里さんが昔、深井がわいせつ行為をした被害者の妹だと、深井とあなたは知っていたの?」
『ああ……それは偶然ですよ。でも深井も栞里ちゃんの名前があの時の小学生と似ていると騒いでいました。もしかしたらあの子の妹かもって話はしていましたよ』
14年前に深井にわいせつ行為を受けた女子児童は鳴沢栞里の姉、鳴沢実里《みのり》。姉が被害に遭った当時、妹の栞里はまだ六歳だった。
栞里は深井が姉を心身ともに気付けた相手だと知らずに、深井の被写体を務めていたと思われる。
『最初のターゲットに栞里ちゃんを選んだのも深井ですよ。栞里ちゃんに、イタズラした女の子の面影を重ねてあの時の興奮を思い出していたのかもしれませんね。小学生の胸や尻を触って何が楽しかったんだか。ロリコンの気持ちは理解できない』
栞里と実里の両親にしてみれば、深井は二人の娘を傷付けた憎い悪魔だ。先ほど警視庁を訪れた鳴沢実里も骨となった妹と対面した。
幼い自分を欲の捌け口に利用した男が妹を殺した犯人。その事実を受け入れられない実里は泣き叫び、酷く錯乱していた。
深井を貶《おとし》めることができるなら客の命も犠牲にする。藍川をここまで破滅的な人間にさせた原因は、“彼女”にあるのだろう。