夢が醒めてもずっと一緒に
陸からは「もう俺ら関わらない方がいいかも」とか軽々しく言われた。

気持ちを伝えなきゃ良かったと死ぬほど後悔をした。

汗がどんより湿るこの季節が大嫌いだ。

蝉の声、夏休みの計画を立てる人達の声全てがうるさく感じる。

というかうるさい。

「夏なんて無くなっちゃえばいいのになぁ。」

思わず呟いた。

すると前の席の女の子が振り向いて言った。

「夏って私も嫌い」

初めてだった、夏が嫌いと共感してくれる人が。

他の人に「夏が嫌い」というと、意味わかんねとかバカじゃないの?とか言われるから。

「だよね!汗滲むし、とにかく暑いよね。夏が嫌いっていう共感者初めて。鈴木さんだよね?」

嬉しさのあまり喋りすぎてしまったとすぐ後悔した。

こんな馴れ馴れしく反応されたらうざいに決まってる。

でも彼女は違った。

「宮野さん、うちも共感者初めて見た。後鈴木さんじゃなくて結奈で良いよ。」

夏が嫌いの共感者も初めてだし、女友達を呼び捨てにするのも初めてだ。

高校は慣れないことが多いなと改めて思う。

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