すべての想いは君とふたりで
わたしが大和と初めて出会ったのは、高校1年の時のバイト帰りだった。
柄の悪い男3人組に声を掛けられ、困っているところを通り掛かった大和が助けてくれたのが初めてだった。
それから、わたしのバイトがある日の帰りは、大和が迎えに来てくれるようになり、そこから仲良くなっていき、付き合うようになったのだ。
わたしにとっては、初めての彼氏だった。
大和は当時暴走族の総長だったが、"総長"という怖いイメージとはかけ離れた、仲間を大切にする人望のある優しい人だった。
わたしは大和に、人に抱きしめられる温もりも、初めての甘いキスも、愛されるという男女が交わす行為も、全て大和が教えてくれた。
人から愛される喜びをわたしに教えてくれたのは、大和だった。
しかし、付き合い初めて1年経った頃、大和と付き合っていることが両親にバレてしまったのだ。
近所の人が「花ちゃんが、暴走族と一緒に居たよ。」と情報を流した人がいて、特に父には大反対され、別れるように言われた。
わたしは「別れたくない!大和は、パパが思ってるような人じゃない!」と主張したが、父はわたしの言葉を一切受け入れてくれず、大和は父に頭を下げ、「花さんとの交際を認めてください。」とお願いしてくれたが、父は大和を蹴り飛ばし、「お前なんかに大事な娘は任せられん!暴走族なんか、世の中のクズだ!もう娘とは関わらないでくれ!」と言い、わたしたちは無理やり別れさせられたのだった。
しかし、わたしはずっと大和のことが忘れることが出来なかった。
忘れることなんて、出来るわけがなかった。