すべての想いは君とふたりで
大和の家に辿り着き、203号室だったよなぁ、、、と不安に思いながら、インターホンを押す。
しかし、反応はなかった。
平日だし、きっと仕事だよね。
わたしは、大和の自宅の玄関前で待つことにした。
玄関のドアの横に体育座りをして、空を見上げた。
午前中までは快晴だったのに、段々と雲行きが怪しくなっていき、そのうち雨が降り出してきた。
若干風も強まってきて、横殴りの雨がわたしを叩きつける。
わたしは寒さに耐えながら、体育座りで俯きながら大和の帰りを待った。
すると、車のエンジン音が聞こえてきて、それから車のドアを開け閉めする音がする。
そして、階段を上って来る足音が近付いてきて、その足音はわたしの少し離れた場所で止まった。
「、、、花?」
わたしを呼んだのは、わたしの大好きな落ち着いた優しい声。
わたしは顔を上げ、雨で滴る髪の毛の隙間から、そこに立つ大和の姿を見つけた。
「お前、こんなとこで何やってんだよ。」
そう言って駆け寄って来る大和は、自分が着ていた作業着の上着をわたしの肩に掛けてくれた。
「大和のこと、待ってた。」
「風邪引いちまうだろ。とりあえず、うちに入れ。」
大和は急いで自宅のドアの鍵を開けると、わたしの荷物を持ち、ドアを開け、わたしを自宅の中へ入れてくれた。