すべての想いは君とふたりで
わたしは大和の家に入ると、大和にバスタオルで髪を拭いてもらい、それから大和のスウェットを借りて着た。
大和は「あったまるまで、被っとけ。」と言い、わたしにフカフカのブランケットを掛けてくれた。
「ありがとう。」
「で、何であんなとこに居たんだ?」
ベッドに腰を掛けながら、大和は言った。
「、、、わたし、婚約破棄してきた。」
わたしがそう打ち明けると、「はっ?!」と驚く大和。
「何やってんだよ。婚約破棄だなんて。」
「わたし、、、やっぱり大和のことが忘れられなくて、、、。」
「俺なんかより、弁護士と一緒になった方が幸せだって言っただろ。」
「なんで?なんで、わたしの幸せを大和が決めるの?わたしの幸せは、大和のそばに居ることなんだよ?」
わたしがそう言うと、大和は俯き「俺は、、、花のそばにいる資格はない。」と言った。
「わたし、こないだ翔くんに会ったの。それで、、、聞いちゃったんだぁ。大和が、わたしの為に頑張ってくれてること。」
わたしの言葉に大和は呆れたように溜め息をつくと、「あいつ、本当口軽いな。」と言った。
「本当なの?うちのパパに認めてもらう為に、独立して会社設立したって。」
「、、、あぁ、本当だよ。落ち着いたら、花を迎えに行くつもりだった。でも、、、婚約したって聞いて、相手が弁護士だって知った時、そいつと一緒になった方が花は幸せだよなって、、、自分に言い聞かせた。」
大和は、あの時のことを思い出しているかのように切なげにそう言った。