〜Midnight Eden〜 episode5.【雪華】
雨宮冬悟の骨が城南島海浜公園で見つかったのは、渋谷警察署から上野一課長が雨宮冬悟失踪事件を預かった直後だった。
組織犯罪対策部の百瀬警部が渋谷警察署から話を引き継いだ。
『雨宮は和田組傘下の松尾会と金で揉めていた。事業を広げるために松尾会に金で便宜を図ってもらっていたようだが、その支払いが滞っていた。松尾会の連中を引っ張って調べているが、雨宮の行方は知らないの一点張りだ』
組対の警部がこの会議に出席した理由にようやく合点がいった。雨宮が松尾会のヤクザに始末された可能性も捨てきれない。
けれど松尾会が雨宮をみすみす殺すとも思えなかった。百瀬警部の話によれば、松尾会が雨宮に融通した金は回収できていないと言う。
殺すなら、金を回収してから殺すはず。それがヤクザのやり方だ。
押収したUSBメモリの雨宮と少女の動画が会議室の大型化モニターに映される。先月の望月莉愛のリベンジポルノ動画を閲覧した時も感じたが、他人の性行為動画は見て気分のいいものではない。
雨宮には高校生の娘がいる。自分の娘と同じ年頃の少女と裸で交われる雨宮の感覚は、正常とは言い難い。
{──ああ、舞ちゃんのM字開脚からの騎乗位、いい眺めだなぁ。僕からは舞ちゃんのエッチなところが丸見えだよ }
{──あっ、だって、あっ……ん、よしださんがッ、今日はM字で上に乗ってってぇ、あんっ、言ったんだ……よぉ……あぁっ}
裸の少女の顔がモニターに映った。雨宮から舞ちゃんと呼ばれた少女は、雨宮の身体に跨がって腰を振っていた。
美夜だけが少女の顔と名前に反応を見せる。
「この子……」
『神田、少女に見覚えがあるのか?』
上野に問われてもすぐには返答ができなかった。混乱と困惑、二つの感情が渦巻く美夜に会議室にいる全員の視線が集まる。
「……もう一度、少女の顔を確認させてください。少女の顔を拡大できますか?」
美夜の要求でモニターには少女の顔が大きく映された。丸くて大きな目元に反して薄い唇、卵形の輪郭、背中の中間まである茶色い髪、どの要素も“彼女”に似ている。
「私が知っている女の子と似ています。私も一度しか会ったことがないので、断定はできませんが……」
『構わない。思ったことを話してみろ』
上野に促されて美夜は覚悟を決めた。少女の素性を話せば、おそらくこの場で話さざるを得なくなる。……愁とのことを。
組織犯罪対策部の百瀬警部が渋谷警察署から話を引き継いだ。
『雨宮は和田組傘下の松尾会と金で揉めていた。事業を広げるために松尾会に金で便宜を図ってもらっていたようだが、その支払いが滞っていた。松尾会の連中を引っ張って調べているが、雨宮の行方は知らないの一点張りだ』
組対の警部がこの会議に出席した理由にようやく合点がいった。雨宮が松尾会のヤクザに始末された可能性も捨てきれない。
けれど松尾会が雨宮をみすみす殺すとも思えなかった。百瀬警部の話によれば、松尾会が雨宮に融通した金は回収できていないと言う。
殺すなら、金を回収してから殺すはず。それがヤクザのやり方だ。
押収したUSBメモリの雨宮と少女の動画が会議室の大型化モニターに映される。先月の望月莉愛のリベンジポルノ動画を閲覧した時も感じたが、他人の性行為動画は見て気分のいいものではない。
雨宮には高校生の娘がいる。自分の娘と同じ年頃の少女と裸で交われる雨宮の感覚は、正常とは言い難い。
{──ああ、舞ちゃんのM字開脚からの騎乗位、いい眺めだなぁ。僕からは舞ちゃんのエッチなところが丸見えだよ }
{──あっ、だって、あっ……ん、よしださんがッ、今日はM字で上に乗ってってぇ、あんっ、言ったんだ……よぉ……あぁっ}
裸の少女の顔がモニターに映った。雨宮から舞ちゃんと呼ばれた少女は、雨宮の身体に跨がって腰を振っていた。
美夜だけが少女の顔と名前に反応を見せる。
「この子……」
『神田、少女に見覚えがあるのか?』
上野に問われてもすぐには返答ができなかった。混乱と困惑、二つの感情が渦巻く美夜に会議室にいる全員の視線が集まる。
「……もう一度、少女の顔を確認させてください。少女の顔を拡大できますか?」
美夜の要求でモニターには少女の顔が大きく映された。丸くて大きな目元に反して薄い唇、卵形の輪郭、背中の中間まである茶色い髪、どの要素も“彼女”に似ている。
「私が知っている女の子と似ています。私も一度しか会ったことがないので、断定はできませんが……」
『構わない。思ったことを話してみろ』
上野に促されて美夜は覚悟を決めた。少女の素性を話せば、おそらくこの場で話さざるを得なくなる。……愁とのことを。