青の葉の、向かう明日。
「ごめんなさい。君の1番大事な人を傷つけて」
「…は?お前、なんでそ…」
「お願い、最後まで黙ってきいて。あたしね、大事なものは自分の手で守りたいんだ。ちゃんと謝るから。許してもらえないかもしれないけど謝るから。有と仲直り出来なくても、あたしはそれでも大丈夫だから。ううん、むしろ…」
壊したかったんだ。
「何?最後の聞き取れなかったんだけど」
「えっ?あぁ、うん。ごめん。でも大したことじゃないから」
あたしと有がこれ以上近づいたら、
たぶんあたしが壊れる。
あたしはとことん利己的で、
自己防衛のためにこうなることを選んだんだ。
でも、心のどこかに善意が残ってて…
幸せになってほしいって思っちゃったんだ。
あたしが描けなかった物語を
それでももがいて
現実にしたかった。
あたしの好きな人が
あたしの好きな人の好きな人と
幸せになる。
それがあたしが1番描きたかった物語、なんだよ。
嫌われたって
憎まれたって
痛くも痒くもない。
全然大丈夫。
大事なものを傷つけられて
失うより
ずっと
ずっとずっと
ラクだよ。
「お前って変、だよな。笑ってるようで泣いてる」
「それはお互い様、なんじゃない?」
大事なものを守りたくて
時に人は嘘をつく。
涙を飲んで
笑みを浮かべる。
それが苦痛でも耐えられる。
その先で、
大事な人が、
笑っててくれれば。
だから、どうか、
笑ってて。
こんなあたしを親友だと信じて
何度も笑いかけてくれた、
面白いお話を作って
たっくさん見せてくれた…
有。
それに…君も。
「君、演技うまいね」
「んだよ、唐突に」
「演劇部からのお褒めの言葉、素直に受け取ってよ…ユウヅキサクラくん」
彼…清澄朔はあたしの顔をじっと見つめた。
知ってたんだよ、
君のこと。
あたしは
ずっと前から。
「…は?お前、なんでそ…」
「お願い、最後まで黙ってきいて。あたしね、大事なものは自分の手で守りたいんだ。ちゃんと謝るから。許してもらえないかもしれないけど謝るから。有と仲直り出来なくても、あたしはそれでも大丈夫だから。ううん、むしろ…」
壊したかったんだ。
「何?最後の聞き取れなかったんだけど」
「えっ?あぁ、うん。ごめん。でも大したことじゃないから」
あたしと有がこれ以上近づいたら、
たぶんあたしが壊れる。
あたしはとことん利己的で、
自己防衛のためにこうなることを選んだんだ。
でも、心のどこかに善意が残ってて…
幸せになってほしいって思っちゃったんだ。
あたしが描けなかった物語を
それでももがいて
現実にしたかった。
あたしの好きな人が
あたしの好きな人の好きな人と
幸せになる。
それがあたしが1番描きたかった物語、なんだよ。
嫌われたって
憎まれたって
痛くも痒くもない。
全然大丈夫。
大事なものを傷つけられて
失うより
ずっと
ずっとずっと
ラクだよ。
「お前って変、だよな。笑ってるようで泣いてる」
「それはお互い様、なんじゃない?」
大事なものを守りたくて
時に人は嘘をつく。
涙を飲んで
笑みを浮かべる。
それが苦痛でも耐えられる。
その先で、
大事な人が、
笑っててくれれば。
だから、どうか、
笑ってて。
こんなあたしを親友だと信じて
何度も笑いかけてくれた、
面白いお話を作って
たっくさん見せてくれた…
有。
それに…君も。
「君、演技うまいね」
「んだよ、唐突に」
「演劇部からのお褒めの言葉、素直に受け取ってよ…ユウヅキサクラくん」
彼…清澄朔はあたしの顔をじっと見つめた。
知ってたんだよ、
君のこと。
あたしは
ずっと前から。