青の葉の、向かう明日。
そう言えば後日両親から聞いて知ったことがある。

未遂事件の日、たまたまあたしの後に彼が学校に来て、海でも見てリフレッシュしますとか、なんかテキトーなことを言って先生とのやり取りをあたしが誤魔化したのを彼は分かっていて駆けつけたらしい。

あたしには教えてくれなかったのはたぶんカッコつけたかったから、だよね?

あたしなんかに見栄張らなくてもいいのに。

なんて思いながら卓上カレンダーに目をやる。

いよいよ大きな花丸がついた日が明日になった。

高校生活最後の課題を終わらせに行こう。

明日また始められるように。

今日のあたしはあたしらしく、

あたしの…ううん、

ぼくの気持ちを代弁してくれる登場人物に感情を任せ、

筆を動かす。
< 62 / 70 >

この作品をシェア

pagetop