青の葉の、向かう明日。
一人一人に卒業証書を渡すわけではないから、あっけなく式が終わり、クラス写真の撮影会が行われた。
最後のホームルームで担任の先生が号泣してしまって進行出来なくなり、晴くんが率先して場を盛り上げ、締め括った。
ホームルームが終わってしまえば、あとは自由。
とはいえ、私たちのクラスはファミレスでお別れ会を行うことになっているから、外せない用事がある人以外は参加する。
はず、だけど…。
ファミレスに向かう道中で明ちゃんがいないことに気づいた。
私は隣を歩く晴くんのジャケットの裾を引っ張った。
「ん?どうした?」
「明ちゃんがいない」
「確かに。そういや、何人かいない気が…。なぁ、誰いない?なんか事情聞いている人いたら教えて」
事情までは分からないけどいない人は明ちゃんと清澄くんだった。
まさか清澄くんまで…
きっと私のせいだ。
私がこの前あんなこと言ったから…。
「有、大丈夫。心配いらない。2人一緒だって。なんか進路のことで相談があって残ってたらしい。…ん、あっでも明は来ないっぽい。ほら、これ清澄からのメッセ」
確かにそこには途中まで一緒にいたけど、明ちゃんは帰ったと書いてあった。
それじゃあもう。
もう二度と…
ーーピロン。
突然私のスマホが音を立てた。
こんな時に一体誰からだろう?
すぐさま確認すると、明ちゃんからの新着メッセージが来ていた。
内容は…
私は顔を上げ、晴くんに視線をぶつけた。
「明から?」
晴くんはやっぱり分かっていた。
「分かった。行ってこい。ちゃんと話して仲直り出来るといいな」
「私、頑張る」
「おう」
私は全速力で駆け出した。
明ちゃんは教室に残っているらしい。
なら、早く行かなきゃ。
最後の最後になっちゃったけど、
それでも伝えなければならないんだ。
自分の気持ちを伝えるのが苦手な私たちはたぶんものすごく遠回りしたけど、
でも巡り巡ってまた同じ場所で出会えるって、
そう信じてるから。
今、行くから。
1分1秒でも早く着けるように鈍足だけど、
不格好だけど、走るから、
だから…待ってて、
明ちゃん。
最後のホームルームで担任の先生が号泣してしまって進行出来なくなり、晴くんが率先して場を盛り上げ、締め括った。
ホームルームが終わってしまえば、あとは自由。
とはいえ、私たちのクラスはファミレスでお別れ会を行うことになっているから、外せない用事がある人以外は参加する。
はず、だけど…。
ファミレスに向かう道中で明ちゃんがいないことに気づいた。
私は隣を歩く晴くんのジャケットの裾を引っ張った。
「ん?どうした?」
「明ちゃんがいない」
「確かに。そういや、何人かいない気が…。なぁ、誰いない?なんか事情聞いている人いたら教えて」
事情までは分からないけどいない人は明ちゃんと清澄くんだった。
まさか清澄くんまで…
きっと私のせいだ。
私がこの前あんなこと言ったから…。
「有、大丈夫。心配いらない。2人一緒だって。なんか進路のことで相談があって残ってたらしい。…ん、あっでも明は来ないっぽい。ほら、これ清澄からのメッセ」
確かにそこには途中まで一緒にいたけど、明ちゃんは帰ったと書いてあった。
それじゃあもう。
もう二度と…
ーーピロン。
突然私のスマホが音を立てた。
こんな時に一体誰からだろう?
すぐさま確認すると、明ちゃんからの新着メッセージが来ていた。
内容は…
私は顔を上げ、晴くんに視線をぶつけた。
「明から?」
晴くんはやっぱり分かっていた。
「分かった。行ってこい。ちゃんと話して仲直り出来るといいな」
「私、頑張る」
「おう」
私は全速力で駆け出した。
明ちゃんは教室に残っているらしい。
なら、早く行かなきゃ。
最後の最後になっちゃったけど、
それでも伝えなければならないんだ。
自分の気持ちを伝えるのが苦手な私たちはたぶんものすごく遠回りしたけど、
でも巡り巡ってまた同じ場所で出会えるって、
そう信じてるから。
今、行くから。
1分1秒でも早く着けるように鈍足だけど、
不格好だけど、走るから、
だから…待ってて、
明ちゃん。