王子様のないしょ話 ~僕は初恋の彼女を溺愛する~
 とりあえず、元シンデレラが落ち着いたところで、王家の内情を説明した。

「僕らペロー地方シンデレラ町の王家は、領地がそれほど広くない」

いつのまにか、フック船長まで、そばに来て話を聞いている。

「普段はそれほど出費があるわけではないので、それでもどうにかなっているんだ」

「それで、どうしてお金がなくなっちゃったんですか?」

「それはお前、この間の舞踏会やら、結婚式やらで使ったんだろう」

さすがにフック船長は、社会人経験が長いので、よくわかっている。

「あれで、なくなっちゃったんですかあ?」

 元シンデレラが素っ頓狂な声をあげ、妻が(たしな)めた。

「だって、すごかったじゃない。あちこち明かりを灯して、広間なんて昼間みたいに明るくて。あれだけ取っても、大変な出費よ」

「《ひろま》と《ひるま》、か。上手いこというな」

「船長、おやじギャグ、寒い」

「……うっ」
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