外商部御曹司は先輩彼女に最上級のロマンスを提供する
「このシューズも商品として扱うまでの間、様々な人の手を介しています。いわば良い物作りたい、素敵な品を届けたいという想いをバトンにしお客様へ繋いでいくリレーをこんな形で終わらせるなど遺憾です」
綺麗事を言っている自覚はある。
「自分と彼女は仕事で関わる以上の関係ではありません。商品を大切にしない人間性に販売員、個人としても尊敬は出来ないので交際する可能性はありません!」
こんな断言したら、佐竹と彼女は口裏合わせをするかもしれない。
「花岡、証拠は? 君のロッカーからそれが出てきたのは事実だ。彼女でないにしろ、誰かを庇おうとしたのでは?」
涼しい顔で証拠の提示を要求してくる。俺から真琴さんの名を引き出し、彼女との折り合いの悪さを指摘する気だ。
「花岡が答えないなら君に聞こうか。シューズを破損したのは間違いないね?」
「……は、はい。花岡さんの気を引きたくて、すいませんでした」
彼女は商品破損については素直に認め、謝罪。周囲はひとまず犯人が見付かって安堵する。
「これで幕引きとはいかないですが、一旦ここで区切らせて頂いても宜しいでしょうか? 亮太様や関係者様にも改めてお詫びをさせて下さい」
亮太が俺の身内と承知しているからこそ、場の解散を促せるのだ。まぁ、あの兄が味方してくれるはずもないが。
「社長、この件は詳しく調査して報告致します。私もシューズの在庫をあたってもいいでしょうか?」
綺麗事を言っている自覚はある。
「自分と彼女は仕事で関わる以上の関係ではありません。商品を大切にしない人間性に販売員、個人としても尊敬は出来ないので交際する可能性はありません!」
こんな断言したら、佐竹と彼女は口裏合わせをするかもしれない。
「花岡、証拠は? 君のロッカーからそれが出てきたのは事実だ。彼女でないにしろ、誰かを庇おうとしたのでは?」
涼しい顔で証拠の提示を要求してくる。俺から真琴さんの名を引き出し、彼女との折り合いの悪さを指摘する気だ。
「花岡が答えないなら君に聞こうか。シューズを破損したのは間違いないね?」
「……は、はい。花岡さんの気を引きたくて、すいませんでした」
彼女は商品破損については素直に認め、謝罪。周囲はひとまず犯人が見付かって安堵する。
「これで幕引きとはいかないですが、一旦ここで区切らせて頂いても宜しいでしょうか? 亮太様や関係者様にも改めてお詫びをさせて下さい」
亮太が俺の身内と承知しているからこそ、場の解散を促せるのだ。まぁ、あの兄が味方してくれるはずもないが。
「社長、この件は詳しく調査して報告致します。私もシューズの在庫をあたってもいいでしょうか?」