落ちこぼれ悪魔の扱い方
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学校に着くと、春が来たような表情の咲子に出迎えられた。
「美弥ちゃん! もう体調大丈夫なの?」
「全然大丈夫。心配かけてごめんね」
美弥が言うと、咲子は「そんなこと気にしないでよお」と頭を振った。
「後でノート見せてあげる。黒板の写真も送るね、それから預かってた課題のプリントも。今日体育あるけど、病み上がりだし見学でいいんじゃないかな。そうだ、お昼大丈夫? 美弥ちゃんいつも買いご飯だよね? まだ本調子じゃないのに消化に悪いもの食べたら大変だし、私が学食でうどんとか買ってきてあげ……」
「いやいや本当に平気だから」
相変わらずのマシンガントーク。
一言ったら十返ってくる、お節介焼きのAIみたいだ。
美弥は苦笑しつつも、「ありがとう咲子」といつも通りの言葉を返した。
「ちなみにその後どうなの? 親戚の人」
咲子に尋ねられ、『そういえば咲子には伝えてたんだ』と美弥は思い出す。
「ああ、うん、何とか上手くやってるよ。風邪ひいたときは看病してくれたし」
「そっか。私も看病しに行ってあげればよかったかも」
高熱の真っ只中に枕元で某の部屋よろしく喋り続けられる想像をして、美弥はぞっとした。