落ちこぼれ悪魔の扱い方
「彼らが大変な状況に置かれているのは事実だが、一応正式な契約関係は結んでいるようだったから……」
「見殺しにするんですか!」
与崎は12に詰め寄る。
その剣幕に驚いたのか、12の光球が一瞬点滅した。
「最後まで聞きなさい」
12は厳しい口調で言って、倒れた椅子を指差す。
与崎は大人しく椅子を起こして座り直した。
「今後このようなことが起きないように制度は改善するが、現時点ではどうすることもできない。
……そのはずだった」
はずだった、という言葉を12は強めて言った。
「しかし、君たちは運が良かった。依頼人死亡により契約破棄だ」
「依頼人、死亡……?」
与崎は茫然と呟く。
死んだのか、あの男は。どうして。
声に出なかったが、12はその疑問を察したようだった。
「君が無理にくぐったせいで、鏡が空間の膨張に耐えきれず破裂した。
その破片の一つが偶然男の喉元に刺さったらしく、私が行ったときには既に死んでいたよ」
与崎は頭が真っ白になった。