落ちこぼれ悪魔の扱い方
「あたし今、すっごく幸せ……!」

本当に嬉しそうな声で呟き、高坂は与崎のスーツを涙で濡らした。


「私からも! ありがとうございます!」

「俺だって!」

囚われていた他の悪魔たちも、口々に叫び始める。

彼らの顔は、大部屋にいたときと同一人物とは思えないような、生き生きとした喜びに輝いていた。


『男を殺してしまった』という罪悪感に打ちのめされていた与崎を、別の感情が襲う。


湧き出る熱湯のような、形容しがたい激しい感情。

しかし決して不快なものではない。


こいつらを、あの陰鬱な部屋から救い出せた。


こんな俺でも、誰かの役に立つことができた。


……人間ではないが。


ふと部屋の隅に佇む12に目を向ける。

彼は与崎の視線に気付くと、一際大きく光球を瞬かせる。

それがどういう意図なのか、与崎には分からなかった。



与崎は改めて自分の体に視線を下ろし、まだ高坂に抱きつかれていることに気付いて赤面した。
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