そのモラハラ彼氏、いらないでしょ? ~エリート御曹司の略奪愛
「実を言うと、瞑想ってちょっと苦手だったんですよね。あちこちムズムズしちゃって。でも、七瀬センセーと静かな時間を過ごしていたら、かなり集中できました」
「よかったです。こんな時間なのにお付き合いさせてしまって申し訳ありません。陣さんには感謝してもしきれないです。いつも弱ってる時に助けてもらっていて……」
「それは俺が好きでしてることだから。俺も正直を実践してみたくなったんですが、聞いてもらえますか?」
「はい、もちろん」
すると、胡坐を組んだまま陣が顔を上げ、じっと七瀬の目を見つめた。
「七瀬さん、その浮気男捨てて、俺の恋人になりませんか?」
陣の言葉がうまく呑み込めなくて、目をぱちくりさせた。でも、彼は笑ってごまかすでもなく、穏やかに微笑んでいる。
「俺は七瀬さんが好きです。恋心に昇華したのは、個人的に言葉を交わすようになってからで、期間は短いですが」
「…………」
せっかく瞑想して心を落ち着かせたのに、胸がドキドキしてまた感情が乱れはじめる。
「あなたのクラスを受講するようになって一年以上経ちますが、七瀬さんの穏やかさも朗らかさも、俺にとってはいつも癒しでした。その七瀬さんを悲しませたり泣かせたりする男に、あなたをこれ以上傷つけさせたくはない。先日、彼の言動を目の当たりにして、そう思いました。俺は決して、七瀬さんを否定しません」
驚いたし、焦ってしまったが、この心の乱れは悲しいものでも辛いものでもなく、ただ、うれしいものだった。
真摯な彼の表情を見れば、その言葉に嘘もごまかしもなく、ただただ本心であることがわかる。
「よかったです。こんな時間なのにお付き合いさせてしまって申し訳ありません。陣さんには感謝してもしきれないです。いつも弱ってる時に助けてもらっていて……」
「それは俺が好きでしてることだから。俺も正直を実践してみたくなったんですが、聞いてもらえますか?」
「はい、もちろん」
すると、胡坐を組んだまま陣が顔を上げ、じっと七瀬の目を見つめた。
「七瀬さん、その浮気男捨てて、俺の恋人になりませんか?」
陣の言葉がうまく呑み込めなくて、目をぱちくりさせた。でも、彼は笑ってごまかすでもなく、穏やかに微笑んでいる。
「俺は七瀬さんが好きです。恋心に昇華したのは、個人的に言葉を交わすようになってからで、期間は短いですが」
「…………」
せっかく瞑想して心を落ち着かせたのに、胸がドキドキしてまた感情が乱れはじめる。
「あなたのクラスを受講するようになって一年以上経ちますが、七瀬さんの穏やかさも朗らかさも、俺にとってはいつも癒しでした。その七瀬さんを悲しませたり泣かせたりする男に、あなたをこれ以上傷つけさせたくはない。先日、彼の言動を目の当たりにして、そう思いました。俺は決して、七瀬さんを否定しません」
驚いたし、焦ってしまったが、この心の乱れは悲しいものでも辛いものでもなく、ただ、うれしいものだった。
真摯な彼の表情を見れば、その言葉に嘘もごまかしもなく、ただただ本心であることがわかる。